异常発振の対策を考えるためには、まずその原因を考えることが重要です。大きくわけて2つの原因があります。
- セラロックの寄生振動によるもの (スプリアス発振)
- 回路の配線やタイミングのズレによるもの (CR/LC発振、リング発振)
1?2を簡単に見分ける方法は、セラロックの代わりにセラロックの容量分に相当するコンデンサ: Cxを入れてみることです。2が原因ならばCxをいれても発振するはずです。
原因が判れば対策です。
1の対策
セラロックには使用する振動周波数 (メイン振動) の他に寄生振動 (これをスプリアスといいます) が数多くあり、誤った回路定数で使用すると、寄生振動で発振することがあります。よく現れるスプリアスのモードは表1のようなものです。
表1: シリーズ別スプリアス発振周波数の例
シリーズ (メイン周波数) | 异常発振の周波数/モード |
CSTCR/CSTNR/CSTNE_G シリーズ (8.00~13.99惭贬锄) | 表示周波数の3倍周波数 / 3倍波 |
上记シリーズはメイン周波数より高い周波数で発振しますので、高域のゲインを下げるために、対策として
a. CL (CL1=CL2) を大きくする (E6系列で2ステップ程度)
b. Rd (ダンピング抵抗) を追加する (100-10kΩ)
があげられます。 (a) を行うと周波数が若干低下するので、その場合のセットの影響を考える必要があります。 (a) , (b) いずれも大きくし過ぎると発振が停止します。
2の対策これはセラロックが容量として作用しているときの异常例です。滨颁により対策が异なるために确立した手法はありませんが、
e. CLを変更する
f. CL1/CL2をアンバランスにする
g. Rdを追加する
h. Rbを追加する
が挙げられます。